糖尿病について
糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気です。インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。
血糖の濃度(血糖値)が何年間も高いままで放置されると、血管が傷つきます。結果的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気につながります。また、著しく高い血糖は、それだけで意識障害などをおこすことがあります。
早期発見と長期的な視点での治療が必要な病気です。
Q. どうやって糖尿病と診断されますか。
A. ①早朝空腹時血糖が126mg/dL以上 ②75gOGTTが200㎎/dL以上 ③随時血糖値が200㎎/dL以上 ④HbA1cが6.5%以上 これら①-④のいずれか1つを満たせば糖尿病型となります。
糖尿病型を2回確認するなど、一定の基準を満たした場合に糖尿病と診断されます。
Q. どんな治療がありますか。
A. お薬による治療と、食事・運動・生活習慣による糖代謝の改善をはかります。
Q. どんな薬を使うのでしょうか。
A. 下表のお薬を1剤もしくは組み合わせて使用します。
Q. 薬以外での治療は何がありますか。
A. 食事、体重管理、運動、飲酒量に気をつける、などが挙げられます。
Q. どんな運動がよいでしょうか。
A. 有酸素運動とレジスタンス運動を両方行うことが望ましいです。有酸素運動とは、スロージョギングや息が上がる程度のウォーキングなどです。急に負荷の大きな運動をすると怪我の元になるので少しずつ始めます。レジスタンス運動とはいわゆる筋トレです。こちらも怪我にならないように少しきつい程度の負荷から始めましょう。関節の可動域を広げるストレッチ運動も怪我予防に効果的です。
糖尿病の患者さんは運動を始める前に、合併症のチェックなどを行うメディカルチェックや身体機能を評価するフィジカルチェックを受けてから、適切な運動負荷を確認することが望ましいです。
当院では神経障害や自律神経機能の評価も可能です。InBodyという体組成計で体の筋肉量や脂肪、むくみの評価も可能です。糖尿病をお持ちで運動を始めたいがどうしたらよいかわからない方は、お気軽にご相談ください。